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【USA360】楽天・米国レバレッジバランスは長期運用で高いリターンを出せるか【米国特化】

 

 

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投資運用の格言として「卵は1つのかごに盛るな」という有名な言葉があります。卵を1つのかごに全部盛った場合、何かの拍子にそのかごを落としてしまったら卵は全部割れてしまうので、いくつかのかごに分けて盛れば、その内の1つを落としても他が無事なので安心ですよ、という格言です。

 

1つの国や1つの資産に単独投資するよりも、複数の国や複数の資産に分散投資する方がそのうちの1つが値下がりしても他でカバー出来るので、リスクを低減させる事が出来る「かもしれない」ってニュアンスですね。本当に分散投資の方がリスクが低いかは、コロナショックがリアルなデータを提供してくれましたので、各ファンドでの比較はとても容易でした。

 

ほとんどのファンドはリーマンショックを経験しておらず、過去データによるバックテストでしか有事の動きが予想出来ていませんでした。しかし今回のコロナショックで各ファンドの騰落率がはっきり出ましたので、今後はどのような投資信託を選べば良いのか、ある程度検討する事が出来そうです。中でも特に強かったのはUSA360こと「楽天・米国レバレッジバランス・ファンド」であり、元々投資対象外でしたが個人的に一考の価値があると感じました。

 

 

米国は常に世界のトップ

USA360の分散投資はコロナショックに対抗出来た

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コロナショックが始まった2020年2月21日~4月24日までの各ファンドの推移です。米国株式90%+米国国債270%に分散投資するUSA360は、国内株式・先進国株式・新興国株式・国内債券・先進国債券・新興国債券・国内リート・先進国リートに12.5%ずつ分散投資するeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)と同等の下落率でしたが、反発後の上昇はUSA360が大きく上回る結果となりました。

 

上記値動きを見る限り、楽天VTIはともかくとして、全世界株式・グロ3のように世界分散投資でも大きく下がる結果となっており、一概に分散を多くすれば良いというわけではない事が読み取れます。卵をたくさんのかごに分散して盛ったとしても、全部落としたらそりゃ全部割れますよね。

 

グロ3は3倍レバレッジがかかっているので下落率が大きいのは当然ですが、USA360はグロ3を上回る3.6倍のレバレッジなので、要はレバレッジのかけ方も重要という事がわかります。USA360は債券部分にしかレバレッジをかけていないので、この運用方法がコロナショックにドンピシャだったというわけですね。

 

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コロナショックだけでなく、USA360が運用開始された2019年11月5日からの推移で見ても、USA360だけ別次元の動きです。ここまではっきり差が出ると流石に評価を改めるしかありません。明らかに他のファンドよりリターンが大きいです。

 

投資先は米国だけで大丈夫か

単純にコロナショックを耐え抜いたUSA360を保有しておけば次に大暴落が起こっても今回のようにきっと耐えてくれるだろうと判断するか、米国が単独で何かの拍子に壊滅したらヤバいので米国以外にも分散した方が良いと判断するかは人それぞれですが、ぶっちゃけ米国が壊滅したら他の資産も巻き添え食らって壊滅すると思います。

 

全米株式と全世界株式がほぼほぼ同じ動きをしているという事は、それだけ全世界株式の中の米国の割合が大きいわけですし、先進国株式も同様です。ただ米国以外の国が今後大きく発展する事も少なからず考えられますので、そういった意味では全世界や先進国の方が有利になる可能性も十分ありえるでしょう。米国以外に分散投資していればその恩恵を得られると考えられます。

 

何十年後の未来も米国が世界のトップであり、他の国に抜かれる事はないと考えるなら米国だけで良いと思いますし、そうでないと考えるなら世界分散を選択した方が良いでしょう。

 

米国のコロナショック対策

個人的に米国が凄いと感じたのは、今回のコロナショックでの対応の速さや支援規模です。事の重大さを速い段階で察した米国では、連邦議会上院が米国市場最大の景気刺激策を速攻で可決しました。総額2兆ドル(約220兆円)という規格外の対策であり、内容は以下の通りです。

 

●年収7万5000ドル以下の大人1人に1200ドル、子供1人に500ドル給付。

●失業給付を拡大。

●中小企業支援として3500億ドル用意。従業員に給与を払えば返済不要。

●医療機関の医療体制整備に1000億ドル充当。

●大打撃を受けている業界に5000億ドルの資金枠内で融資。

 

そしてこれだけでは足りないと追加支援策も次々と打ち出しており、現在までで総額3兆ドルに迫る勢いとなっています。国を思う気持ちは世界屈指であり、マスク2枚で大騒ぎしている日本とはレベルが違います。世界をリードする国として、これだけの事を短期間で決定し実行する手際の良さがあったからこそ市場にも影響を与え、米国資産は大きく下落しても力強く戻るのではないかと考えられます。

 

過去25年でS&P500やダウは右肩上がりであり、米国同時多発テロやリーマンショックが起こってもサイヤ人のように復活してくるわけで、今回のコロナショックでもすでに反発して戻し始めています。リーマンショックとは毛色が違う暴落なので今後の展開は正直読めませんが、仮にもう一段下げて苦境に立たされたとしても、いずれ戻ってくると考えられます。それくらい米国は凄い国です。

 

USA360の懸念事項は利上げ

しかしUSA360に投資するにあたって忘れてはいけないのが「利上げ」です。債券価格と金利は大きな関係があり、金利が上昇すると債券価格は下がり、金利が下落すると債券価格は上がります。米国の政策金利はコロナショックによる緊急利下げで現在0.00~0.25%となっており、上がる余地はあっても下がる余地はほとんどありません。

 

2017年9月から2018年3月まで米長期金利は大幅に上昇しましたが、その結果米国の債券に投資するファンドのリターンは軒並みマイナスになりました。今後コロナショックが収束し、経済活動が再開され、景気が回復に向かった場合は当然ながら利上げが予想されます。

 

USA360の債券部分は270%なので、株式部分90%の上昇に対して債券の下落は基準価額に影響を及ぼし、足を引っ張る可能性があります。景気が回復してリスクオン相場になると株式はイケイケドンドンになるので、長期的に見ると米国株式100%のファンドに抜かれてしまう展開も考えられます。USA360の暴落時の値動きはコロナショックでよくわかりましたが、利上げ時の値動きがさっぱりわからないので、今は良くても後が悪いという展開があるかも?という懸念はありますね。

 

まとめ

USA360は米国株式と米国国債という2つの資産に分散投資されており、有事の際は素晴らしいパフォーマンスを発揮しました。これは米国という国の資産がいかに強いかという事を証明するものであり、今後の長期投資において大暴落に遭遇してもダメージが少なくて済む事が期待されます。

 

しかしレバレッジがかかった債券は敵にも味方にもなる存在であり、利上げなどの懸念事項を含め、USA360は本当に投資しても大丈夫かどうかは正直わかりません。ただ運用開始当初から度々記事ネタにするくらいには気になっていましたので、今回の件で考えを改めて少し投資してもいいかなとは思っています。ネタにもなりますしね。