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【長期投資は】eMAXIS Slim米国株式(S&P500)VS楽天・米国レバレッジバランス【どちらが有利?】

 

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先日のコロナショックにより、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)はリーマンショックを彷彿とさせる「-15.63%」の下落を記録しました。一方USA360こと楽天・米国レバレッジバランスは「-10.84%」とeMAXIS Slim米国株式(S&P500)に比べて3分の2程度の下落で持ちこたえました。

 

 

今回の暴落は株式が売られて債券が買われるかたちとなりましたので、米国株式100%のeMAXIS Slim米国株式(S&P500)は一方的な下落となり、米国株式90%+米国国債270%のUSA360は、債券で下落を抑制する事が出来たと言えます。

 

この暴落データによりUSA360への評価は少し変わり、もしかしたらつみたてNISAでeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を積立するよりも、特定口座でUSA360を積立した方が最終的なトータルリターンが大きくなる可能性があるかも?と思い、比較してみる事にしました。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)かUSA360か

20.315%の税金と信託報酬差

投資信託は利益に対して20.315%の税金がかかります。100万円の利益が出たら20万3150円が税金で取られてしまいますが、つみたてNISAは年間40万円までの投資額に対して利益が出ても20年間は非課税となります。40万円が20年間で140万円になっても
利益である100万円には税金がかからず、丸々ゲット出来てしまうのがつみたてNISAの強みです。


今までUSA360を買付せず静観していたのは、米国株式の投資信託を積立するなら、つみたてNISAでeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を積立した方が税金面で有利であり、トータルリターンに大きな差が出なければUSA360に負けないと考えていたからです。

 

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超短期かつ例えばの話となりますが、USA360の運用が開始された2019年11月5日につみたてNISAでeMAXIS Slim米国株式(S&P500)、特定口座でUSA360にそれぞれ40万円投資したとします。最高値を更新した2020年2月21日に利確した場合、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)のトータルリターンは+13.47%なので53880円の利益となり、USA360のトータルリターンは16.26%なので65040円が利益となります。トータルリターン差は2.79%、利益差は11160円です。

 

つみたてNISAは非課税なので53880円がそのままの利益となりますが、特定口座は税金で20.315%で持っていかれますので、13212円取られて51828円となってしまいます。更に信託報酬を加味すると、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の0.0968%に対してUSA360は0.4675%とおよそ4.8倍です。これが利益から引かれるのでその差は更に広がります。よって余程トータルリターンに差が出ない限り、つみたてNISAでeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を積立した方が良いと判断していました。

 

下落時にトータルリターンの差が広がる

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しかし今回のコロナショックでeMAXIS Slim米国株式(S&P500)は-15.63%、USA360は-10.84%の下落となりました。下落前のトータルリターン差は2.79%でしたが、下落により7.58%まで差が広がり、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)に比べてUSA360の方がだいぶ有利な状況へ変わりました。こうなってくると信託報酬や税金を加味してもUSA360の方がトータルリターンが高くなるのは明白です。

 

先ほどの40万円ずつ投資の続きで、ここから仮に双方が5%ずつ上昇したとしてeMAXIS Slim米国株式(S&P500)は+2.84%、USA360は+10.42%で利確したとします。eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は11360円の利益、USA360は税引後33213円の利益です。ここから信託報酬を引いても余裕でUSA360が勝つ事になります。20年投資する間に数回暴落が起こった場合、その度にトータルリターンに差が出るというわけです。

 

シミュレーション通りの下落幅

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出典:楽天投信投資顧問

 

USA360の説明では最大の下落幅は円換算で-41.2%となっており、米国株式-63.3%の3分の2のシミュレーションです。今回のコロナショックではeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の-15.63%に対しUSA360は-10.84%だったので、こちらも3分の2となっており、シミュレーション通りの結果です。私は最初このシミュレーションに懐疑的で、こんな上手くいくはずがないと思っていましたが、まさかその通りになるとは。

 

長期で見て暴落の回数が多いとUSA360が有利に

超短期の場合は運用額が少ないので、トータルリターンに大きな差が出ないとUSA360はeMAXIS Slim米国株式(S&P500)に勝てませんが、20年という長期で見た場合はどうなるでしょうか。

 

つみたてNISAでeMAXIS Slim米国株式(S&P500)に年間40万円を20年間投資した場合と、特定口座でUSA360に年間40万円を20年間投資した場合を比較してみました。利回りは両方「8%」と仮定します。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
つみたてNISA 利回り 8% 信託報酬 0.0968%
年数 前年積立額 積立額 累計積立額 信託報酬 信託評価額
1 ¥0 ¥400,000 ¥432,000 ¥418 ¥431,582
2 ¥431,582 ¥400,000 ¥898,108 ¥869 ¥897,239
3 ¥897,239 ¥400,000 ¥1,401,018 ¥1,356 ¥1,399,662
4 ¥1,399,662 ¥400,000 ¥1,943,635 ¥1,881 ¥1,941,753
5 ¥1,941,753 ¥400,000 ¥2,529,094 ¥2,448 ¥2,526,646
6 ¥2,526,646 ¥400,000 ¥3,160,777 ¥3,060 ¥3,157,718
7 ¥3,157,718 ¥400,000 ¥3,842,335 ¥3,719 ¥3,838,616
8 ¥3,838,616 ¥400,000 ¥4,577,705 ¥4,431 ¥4,573,274
9 ¥4,573,274 ¥400,000 ¥5,371,136 ¥5,199 ¥5,365,936
10 ¥5,365,936 ¥400,000 ¥6,227,211 ¥6,028 ¥6,221,183
11 ¥6,221,183 ¥400,000 ¥7,150,878 ¥6,922 ¥7,143,956
12 ¥7,143,956 ¥400,000 ¥8,147,472 ¥7,887 ¥8,139,586
13 ¥8,139,586 ¥400,000 ¥9,222,752 ¥8,928 ¥9,213,825
14 ¥9,213,825 ¥400,000 ¥10,382,931 ¥10,051 ¥10,372,880
15 ¥10,372,880 ¥400,000 ¥11,634,710 ¥11,262 ¥11,623,448
16 ¥11,623,448 ¥400,000 ¥12,985,324 ¥12,570 ¥12,972,754
17 ¥12,972,754 ¥400,000 ¥14,442,574 ¥13,980 ¥14,428,594
18 ¥14,428,594 ¥400,000 ¥16,014,882 ¥15,502 ¥15,999,379
19 ¥15,999,379 ¥400,000 ¥17,711,330 ¥17,145 ¥17,694,185
20 ¥17,694,185 ¥400,000 ¥19,541,720 ¥18,916 ¥19,522,803

利回り8%でeMAXIS Slim米国株式(S&P500)に20年で800万円投資すると、総額1952万2803円となり、利益は1152万2803円です。つみたてNISAは非課税なので、利益全額が懐に入ります。

 

楽天・米国レバレッジバランス
特定口座 利回り 8% 信託報酬 0.4675%
年数 前年積立額 積立額 累計積立額 信託報酬 信託評価額
1 ¥0 ¥400,000 ¥432,000 ¥2,020 ¥429,980
2 ¥429,980 ¥400,000 ¥896,379 ¥4,191 ¥892,188
3 ¥892,188 ¥400,000 ¥1,395,563 ¥6,524 ¥1,389,039
4 ¥1,389,039 ¥400,000 ¥1,932,162 ¥9,033 ¥1,923,129
5 ¥1,923,129 ¥400,000 ¥2,508,980 ¥11,729 ¥2,497,250
6 ¥2,497,250 ¥400,000 ¥3,129,030 ¥14,628 ¥3,114,402
7 ¥3,114,402 ¥400,000 ¥3,795,554 ¥17,744 ¥3,777,810
8 ¥3,777,810 ¥400,000 ¥4,512,035 ¥21,094 ¥4,490,941
9 ¥4,490,941 ¥400,000 ¥5,282,216 ¥24,694 ¥5,257,522
10 ¥5,257,522 ¥400,000 ¥6,110,124 ¥28,565 ¥6,081,559
11 ¥6,081,559 ¥400,000 ¥7,000,084 ¥32,725 ¥6,967,358
12 ¥6,967,358 ¥400,000 ¥7,956,747 ¥37,198 ¥7,919,549
13 ¥7,919,549 ¥400,000 ¥8,985,113 ¥42,005 ¥8,943,108
14 ¥8,943,108 ¥400,000 ¥10,090,556 ¥47,173 ¥10,043,383
15 ¥10,043,383 ¥400,000 ¥11,278,853 ¥52,729 ¥11,226,125
16 ¥11,226,125 ¥400,000 ¥12,556,215 ¥58,700 ¥12,497,514
17 ¥12,497,514 ¥400,000 ¥13,929,316 ¥65,120 ¥13,864,196
18 ¥13,864,196 ¥400,000 ¥15,405,332 ¥72,020 ¥15,333,312
19 ¥15,333,312 ¥400,000 ¥16,991,977 ¥79,437 ¥16,912,539
20 ¥16,912,539 ¥400,000 ¥18,697,542 ¥87,411 ¥18,610,131

利回り8%でUSA360に20年で800万円投資すると総額1861万131円となり、利益は1061万131円です。特定口座は課税対象なので、ここから20.315%引かれて845万4682円が懐に入ります。

 

同じ利回りだった場合は多めの信託報酬と税金が引かれる分、USA360が不利です。では利回りがどれくらいeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を上回れば、20年で逆転出来るのでしょうか。計算したところ、20年の平均利回りが1.6%上回ればイーブンでした。

 

楽天・米国レバレッジバランス
特定口座 利回り 9.6% 信託報酬 0.4675%
年数 前年積立額 積立額 累計積立額 信託報酬 信託評価額
1 ¥0 ¥400,000 ¥438,400 ¥2,050 ¥436,350
2 ¥436,350 ¥400,000 ¥916,640 ¥4,285 ¥912,355
3 ¥912,355 ¥400,000 ¥1,438,341 ¥6,724 ¥1,431,617
4 ¥1,431,617 ¥400,000 ¥2,007,452 ¥9,385 ¥1,998,067
5 ¥1,998,067 ¥400,000 ¥2,628,281 ¥12,287 ¥2,615,994
6 ¥2,615,994 ¥400,000 ¥3,305,530 ¥15,453 ¥3,290,076
7 ¥3,290,076 ¥400,000 ¥4,044,324 ¥18,907 ¥4,025,416
8 ¥4,025,416 ¥400,000 ¥4,850,256 ¥22,675 ¥4,827,581
9 ¥4,827,581 ¥400,000 ¥5,729,429 ¥26,785 ¥5,702,644
10 ¥5,702,644 ¥400,000 ¥6,688,498 ¥31,269 ¥6,657,229
11 ¥6,657,229 ¥400,000 ¥7,734,723 ¥36,160 ¥7,698,564
12 ¥7,698,564 ¥400,000 ¥8,876,026 ¥41,495 ¥8,834,530
13 ¥8,834,530 ¥400,000 ¥10,121,045 ¥47,316 ¥10,073,729
14 ¥10,073,729 ¥400,000 ¥11,479,207 ¥53,665 ¥11,425,542
15 ¥11,425,542 ¥400,000 ¥12,960,794 ¥60,592 ¥12,900,202
16 ¥12,900,202 ¥400,000 ¥14,577,022 ¥68,148 ¥14,508,874
17 ¥14,508,874 ¥400,000 ¥16,340,126 ¥76,390 ¥16,263,736
18 ¥16,263,736 ¥400,000 ¥18,263,455 ¥85,382 ¥18,178,073
19 ¥18,178,073 ¥400,000 ¥20,361,568 ¥95,190 ¥20,266,378
20 ¥20,266,378 ¥400,000 ¥22,650,350 ¥105,890 ¥22,544,459

利回り9.6%でUSA360に20年で800万円投資すると総額2254万4459円となり、利益は1454万4459円です。特定口座は課税対象なので、ここから20.315%引かれて1158万9752円が懐に入ります。

 

20年で1.6%以上の差をUSA360が出せる確証はありませんが、現時点の状況やシミュレーションにおいてはeMAXIS Slim米国株式(S&P500)よりUSA360の方が有利であると言えます。

 

債券を組み込むとリターンが落ちるとよく言われますが、株式:債券=1:3のバランスにレバレッジをかけてリターンを高める運用は、実はかなり絶妙かもしれません。レバレッジかけるのは債券だけ、というコンセプトも良い方向に働いている気がします。

 

まとめ

特定口座で積立するUSA360の利益が、つみたてNISAで積立するeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を上回るには、20年間毎年1.6%以上差を付けないと勝てません。しかしコロナショックによる下落幅はシミュレーション通りの結果であり、トータルリターンの信憑性もそれなりに高まってきました。

 

つみたてNISAでなく一般NISAでUSA360を積立すれば5年間は税金の心配が解消されますので、今から米国株式の投資信託積立を始めようと思っている人は、USA360も候補に入れて良いと思います。レバレッジが気になる場合はお試しでサテライト運用するのもありでしょう。個人的にはUSA360とグローバル3倍3分法のレバレッジコンビで利益を追求しまくる運用も悪くないと考えます。かなり尖ってるんで玄人好みではありますけどね。